朝日新聞社が主催する「第1回全国高等学校麻雀選手権大会」は、2025年夏に開催される高校生を対象とした麻雀大会です。この大会は、麻雀を「頭脳スポーツ」として位置づけ、集中力や論理的思考力、コミュニケーション能力などを育むことを目的としています。
高等学校麻雀選手権大会
おいおい、高校生に麻雀かよ。といってしまうのは昭和が抜け切れないおじいちゃんとしての認識が必要ですね。
突如としてリリースされた高校生の麻雀大会。甲子園みたいなノリでやるのかどうかは置いておいて、「お前らが主催すんのかい」と言いたくなった人もいるのではないでしょうか。
いやまあ某女子高生雀士の漫画がヒットしたりもしたし、大会というものがしっくりきてしまう面もないわけではないのだが、
やはりどうしても麻雀放浪記やら天・アカギなどのアウトロー世界としての印象が強く残る麻雀で、
果たしてどこまで健全な大会として展開できるのか。見ものではあります。さて・・・
というわけでどういう仕組みで高校生という未来が無限に広がり近付くだけで死にたくなるくらい輝いている存在が、
いかにして麻雀というダメ人間の掃き溜め候補の王者になるのか、をチェックしてみました。
2人1組で参加するこの大会。
すごいね。早速オヒキという制度を導入。いかに上役に媚びへつらうか、補佐役としての才能を開花させるか。
主となる人との関係性も気になりますね。
・・・これってつまり「通し」が前提になってねえか?という麻雀打ち達にとって「いいんか!?」と言ってしまいそうな世界線。
いや、純粋なる競技としてみれば相棒のサポートをいかにうまく行うか、というのは何もおかしなものではないので問題はないはずだが
フリー麻雀に浸かっていると、何か不正行為を前提にしているようで気持ち悪さが・・・
7月という、さも甲子園を意識しているのか、な時期から予選が始まります。
予選をしないといけないくらい参加者が!?と思ったら、大阪と東京だけ。なんじゃい。
本選出場枠は、5日程をあわせて14チームらしいので28人が本戦に残る。
そして生き残った若者達が、王者を目指して2日にわたって対局するらしい。
ここまではまあ、普通。
公式サイトにある対局方式をコピー
予選では、東京会場、大阪会場のいずれかに集まって頂きます。対局は、麻雀アプリ「セガNET麻雀 MJ」と「麻雀格闘倶楽部Sp」を活用します。各選手は両アプリを2半荘ずつ、合計4半荘対局します。チーム2人の合計8半荘の成績によって、本選出場チームが決まります。本選出場枠は、5日程をあわせ合計14チームの予定です。
(本選出場が決まる詳細は、各日程ごとの出場チーム数が決まり次第ご案内します)本選は、予選を通過した14チームに、1月のプレ大会で優勝してシード権を得ている2チームを加え、16チームで競います。
本選~決勝では、2つのアプリによる対局と、全自動卓を用いた実際の牌によるリアル対局を併用します。本選は、2日間かけて各選手8半荘(リアル対局4半荘と、両アプリの対局を2半荘ずつ)対局し、チーム2人の合計16半荘の成績を競います。上位4チームが決勝に進みます。本選の成績は、決勝には持ち越しません。
決勝は、各選手2半荘(リアル対局1半荘と、どちらかのアプリで1半荘)対局し、チーム2人の合計4半荘の成績で優勝が決まります。
あ・・・アプリ・・・だと・・・?
なんという衝撃。これがデジタルネイティブを超えたZ世代。
麻雀はアプリでやる。それが当然なのだ。
麻雀とはそのゲームの特性として「山の中」を恣意的に操作されるとどんなに読みが優れた人でも勝てなくなるゲーム。
そして、その操作を「原理的には」できてしまうデジタルデータ上での戦いというのを前提にしたものは、果たして許されるのか・・・?
ということを考えてしまうのはやはり老人の思考なのだろう。
当然、主体となるこれらのアプリがそんなイカサマじみたことをすることは無いと断言できる(意味ないし)が
なんかこう・・・スッキリしない。
本選からは自動卓が登場らしい。手積みは流石にイカサマの温床だし、これに関しては特にツッコミはしない。
ただ、各選手8半荘(リアル対局4半荘と、両アプリの対局を2半荘ずつ)の記載。どうしてもアプリを使わせてきやがる・・・
決勝もアプリ付きで4半荘。
リアル対局の方が見栄えもいいと思うんだけどその辺は第一回だからまあいいだろう。開催することがまず第一歩だ。
未来ある若者であること
引用すると
日本国内の
高校生
高等専門学校生(1~3年生)
中等教育学校生(4~6年生)
特別支援学校の高等部の生徒
高校と同等の高等専修学校やインターナショナルスクールなどの生徒
年齢が書いてないから60歳の高校生でも許されるのね。まあいないだろうからそれはどうでもいい。
問題はその次だ。
で、ご自身のスマートフォンに「セガNET麻雀 MJ」「麻雀格闘倶楽部Sp」の両アプリをダウンロードし、操作できる方。
実際の牌による対局においては、点数計算や所作が完璧ではなくてもかまいません。同じ学校の2人1組でチームを作り応募してください。
同じ学校からの応募数に制限はありません。
実際の牌による対局においては、点数計算や所作が完璧ではなくてもかまいません。
実際の牌による対局においては、点数計算や所作が完璧ではなくてもかまいません。
なんというゆとり
いや、完璧な人なんてフリーにもそうはいないからそれはいいんだ。
わざわざこのように記載するのは、マーケティング的な視点から考えると「リアル素人でもいいから気軽に参加してね☆」という印象の与え方だ。
実際の選手は点数計算くらい覚えてから参加するだろうから、気にするようなことではないが
この表記が「リアル麻雀」が彼らからいかに遠い存在なのかを突きつけてくる。
麻雀牌に触れずに、デジタルデータだけで麻雀を覚え、そして牌効率や押し引きを学習し強くなっていく・・・というのが普通なんだなあ・・・
なお、ルールはMリーグに準拠するらしい。
履歴書に書けるかは知らんが、優勝すると自動卓がもらえる。
部室(あるのかはしらん)に自動卓!やったね!ヤンキーの溜まり場だ!
健全かどうか、フリー慣れしている人からの印象がどうか、はおいといて、まあ高校生ターゲットの1回目の大会として、まずはどうなるのかをみてみたいところではある。
しかし、「麻雀は牌を触ってやるゲーム」という感覚はもう時代遅れなのだなあ・・・という気持ちがすごい。
ツモってくる時に牌をこぼしたり、晒し方とかがおかしかったり、点数申告が辿々しかったり・・・という選手が優勝しても
「日本一の高校生雀士」と言っていいのか疑念が残ってしまう。
願わくば、「思ったよりそういうのはなく、Mリーグに出ていてもなんらおかしくない」ような堂々とした振る舞いの王者であって欲しいものだ。
※雀荘では風営法に基づき、高校生の入店は固くお断りさせていただいております。